みなさん、こんにちは。
歯科衛生士の白田です。
梅雨明けとなり土用干しを終えた我が家の梅は紫蘇にはさまれ瓶の中で梅干しとなる日を待ち焦がれています。
訪問患者さんに最近、義歯を新調された方がいます。
しかし、常にくいしばっており口の周りの筋肉が緊張しているため義歯の出し入れが非常に困難です。
常日頃、口腔ケアや義歯の出し入れをしてくださる看護師さんに聞いたところ「義歯を出すのに2人がかりで15分かかりました」とのこと。
実際に私たちも先生と出し入れに挑戦しました。
なるほど・・・・
想像を超える力には二人がかりでもかないませんでした。
2週間に1回行なっている口腔ケアはここまで拒絶しないのに・・・
この方は長い間義歯がお口に入っていなかったためにくいしばる癖がつき常に筋肉が緊張していることが考えられます。
また、いきなり口を力ずくで開けられ義歯を入れられることに体が拒絶反応を起こしていることが考えられます。
そこでこの方に取り入れていこうとしているのが「脱感作(だつかんさ)療法」です。
簡単に言うと筋肉をリラクゼーション(再び緩める)することです。
方法としては
①手を軽く握る(口から遠い部位に触れて緊張をほぐしていく)
②頬から口の周りを手のひらで触る
③口唇を触りゆっくり口腔内へ人差し指を入れ指の腹で頬の内側からマッサージをする
「脱感作」をすることにより義歯を入れることは嫌なことではないと体に認識させることが狙いです。
ご家族の方も協力的で毎週の訪問を受け入れてくださいました。
すぐに結果の出るものではなく患者さん・ご家族共に根気のいることですが少しずつこの患者さんが義歯を受け入れていただけるように私たちも協力していきたいと思っています。