おはようございます。歯科衛生士の早川です。
満開だった桜も散り始めてきました。
今年の桜は少し違った思いで観賞しています。
14年のお付合いになる患者様が、桜の開花宣言があった翌日に他界されたという連絡が入りました。その患者様との思い出を今日は少し書きたいと思います。
その方はパーキンソン病を患っていまして、外来での治療ではお薬を飲みながら頑張って歯科治療を受診されていました。当時転職して馬見塚で働くようになった私は、担当の歯科衛生士として治療のアシスタントと口腔ケアを行っていて、沢山の思い出があります。
いつも奥様が車いすに乗せ連れてこられていましたが、もう連れてくるのは体力的にきついので、訪問診療に切り替えてもらえないかとお話を頂きました。
訪問チームに報告し、訪問歯科診療と口腔ケアがスタートしました。私は訪問チームではなかった為、患者様とお会いすることはほとんどなくなってしまいました。時々、聖路加の通院の帰りに立ち寄ってくれた時にお会いし、声を掛ける程度となっていました。
昨年春より、私も訪問チームのメンバーに加わるようになり患者様のお宅へ出向き、お会いする機会ができました。久しぶりの再会にお互いに嬉しくてハイタッチしました。
またスタッフ教育や公演の為に、動画や写真撮影を快く協力して頂きました。患者様の口腔ケアの動画や写真は沢山あり、当院の大事な宝物です。
最後は入退院を繰り返し、ご自宅に戻って来られた際の多職種担当者会議でこまめな口腔ケアが必要とされ、訪問チームのメンバーとお昼休みや診療後に在宅口腔ケアに伺いました。
亡くなられたと伺ったのも、今から伺う旨を連絡した際に娘様より報告がありました。
外来から通われていた患者様の最後の日まで、関わる機会はそれほど多くはありません。かかりつけ歯科医院であること、訪問歯科で最後まで関われたことは、当院にとっても私個人としても、とても良い経験となり、大切な宝物です。
たくさん、たくさんありがとうございました。
感謝と共にご冥福をお祈り申し上げます。